椎名誠 著「玉ねぎフライパン作戦」より・・・銀座の料理屋にて。
塩でがっちりくるんで、じっくり焼いた鯛が出てきた。ツタンカーメンを小型にしたみたいだ。それをトンカチで割る。みごとにいい具合に焼けた真っ白な鯛がでてきた。これをなんという料理なのか聞き洩らしたのは残念だが・・・・。{椎名さん!それって鯛の塩釜焼きなんですよ!}この日の鯛のうまさといったらなかった。・・・・・・・
塩だけの味がその実、ものすごく奥深いものであることを知らされる。これはマグロやカツオにはできない魚の王様の貫禄だ。ひかえおろうよトロよ、タタキよ。頭が高いぞシメサバ、アジのひらきども。(注・原文のままではありません。アシカラズ。)